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しかも非常に狭い空間しかなく、市民が集まりたくても集まれる条件が乏しくなっているという事実が現実にあるわけです。
それから情報提供システムを持っていますけれども、パソコンを活用しての事業「福祉ネットワーク埼玉」というのを1昨年(94年)から始めましたけれども、最近迄に30000件ぐらいのアクセスがあったという事です。皆さん、パソコンを使ってご自分の地域のボランティア活動について、一生懸命調べられているわけですけれども、いろいろお聞きしますと、市町村でのボランティアメニューが少な過ぎるのではないかというようなお吃りをよく受けます。このことから市町村社協におけるメニューをどうするのかという問題と、また端末機が何処にでも設置されているわけではございませんので、なかなか取出し難いという事もあり、出来れば行政の窓口に端末機を設置して頂ければ非常に効率的かなと思っております。
行政の方々にぜひお願いをしたい事は、やはりボランティアの活動を理解して頂きたいと思うのです。ボランティア活動は非常にファジーな部分が多いと思うのです。或る時或る事に対して集中的にやるのだけれども、それが過ぎてしまうと消えてしまうような事があったり、非常に永続性が無いという事で問題になりますけれども、しかし自治体が受け止める度量というか、そういうものが無いと前に進まないのではないだろうか。そういう意味で、人の問題・資金提供の問題・場作りの問題というのは、先ずは理解から始まるのではないかという感じがしております。
もう1つのお願いは、これから地域を作っていくのは「共につくる」という視点が必要だろうと思っております。「共」にという意味はパートナーシップという意味でもあるわけですけれども、情報を頑なに秘守してしまうという行政側の発想が続きますとボランティア活動というのは入り込めません。地域の人達が応援しようとしてもなかなかうまくいかないわけです。そこの部分をどういうふうにボランティアと協調しながら公開していくのか、そしてその問題を抱えている人にプライバシーの保護というものが出来るのか、そこのところを追求していきませんと、これからの豊かな社会作りというのはなかなか難しいのではないだろうかと思います。最後になりますが、タイムダラーの考え方を実践していくためには、今までの日本の福祉の考え方、いわゆる対象者と言われている人達を主人公にしてこなかったという事実。これからは問題を抱えている人も抱えていない人も一緒に同一線上において対応していくというような仕組み作りをしていきませんと、タイムダラーの発想というのは生きてこないだろうと思いますし、また、我々が今しなければならない大きな課題ではないかと思っております。ちょっと時間が過ぎたかも知れませんが以上です。
田中 ありがとうございました。ご質問のある方はいらっしゃいますか。お1人のみにさせて頂いてご質問頂けないでしょうか。
質問 市長にお尋ねしたいのですが、老人の介護問題についてですが、狭山市では平成8年度で予算はどのくらいですか。
町田 介護問題とはどういう意味ですか、福祉関係の全体の予算ですか。

 

 

 

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